レンジ相場は難しい

みなさんレンジ相場は好きですか?

今回はレンジ相場について、取引手法というかテクニカルというか、具体的な取引の話について書いていきます。

レンジ相場というのはどういう状態か

レンジ相場というのはどういう状態だと思いますか?これは簡単に言うと2パターンあるかなと思ってます。

1つ目は買いたい方と売りたい方が拮抗していて方向性が出ていないパターン。

2つ目は方向性は決まっているけど急激に動いた後に時間調整をしているパターン。

この時に共通しているのは、レンジ相場が続くにしたがって、ボラティリティが狭くなって参加者が少なくなってくるということ。参加者が少ないということは要はカモが少なくてプロが多いということ。ということはつまり勝つのが難しい。

そう、「レンジ相場」=「難しくて簡単には勝てない相場」なのです。

とんぷらとんぷら

ちょっとは取れたりするんだよね。レンジの1往復とか。でもその後にダマシで往復で負けたり・・あるある。

 

レンジ相場で負けてしまう理由

では次にレンジで負けてしまう具体的なパターンを考えていく。

1.「レンジ相場である」と把握するのが遅くて負ける

レンジ相場というのは、後付けでチャートを見れば一目瞭然ですが、現在進行形の場合気づきにくいことが往々にしてある。

また素人がレンジ相場だなと気づいて反発ポイントで入ろうとする頃には既に遅く、そこをブレイクして逆に抜けていく。

2.「レンジの値幅」を想定できていなくて負ける

レンジ相場といっても、そのレンジの値幅は発生する都度一定ではないよね。

なので、値幅が広いレンジに遭遇すると、トレンドが出たと勘違いしてしまうことがある。それについていくと実はまだレンジ内で往復ビンタを食らってしまう。これはレンジの値幅を想定できていないことが原因となる。

3.ブレイクをしたと思ってもそれが騙しで逆行を食らう

多くのサイトや本では、ブレイクを狙うように書かれているよね。でも実際に取引をしているトレーダーならわかると思うけど、完璧にブレイクをするまでには何度も乱高下してダマシが入る。

ようやく完璧にブレイクをしたと思っても2,3本バンドウォークをしたところで、反転して逆にブレイクしていくこともある。

レンジ相場はかなり上手でないとブレイクをキレイに獲ることは難しい。後付けでチャートを見れば簡単だから、みんな自分もできると思っちゃうんだけど、実際に進行中にレンジブレイク手法で大きく稼ぐことは簡単ではありません。

とんぷらとんぷら

難しいポイントということは研究すれば優位性の高い手法を作れる可能性があるポイントってことでもあるよね

レンジ相場での手法(レンジブレイク前)

次にレンジ相場での手法だけども、本来的にはボラティリティの小さいレンジ相場中にはなるべく取引をしないことをオススメします。

日足や週足がレンジ相場になっているなどのボラティリティが大きい場合には、レンジの中でも波があって利幅も狙えるのでいいです。でも、基本的にボリンジャーバンドが狭まっていたり、移動平均線が水平に近い状態になっているときは値幅もあまり取れないことが多いですから、エントリーしないことを推奨します。

それでもレンジ相場で戦いたいのであれば、レンジだ!と把握してからエントリーするのでは遅く、「ここでレンジ相場に入るかもな」という想定をした上でエントリーする必要があります。

レンジを想定してエントリーするタイミングの図

図を見て頂きたい。あなたがエントリーするより早いタイミングじゃないかな?だってこのタイミングではレンジ相場かどうかわからないもんね。普通に見たら下落トレンドでこのまま下降すると考える人も多いと思う。

でもレンジ相場の入り口っていつもこうじゃない?後付けでチャートを見てるから気づかないけど、レンジ相場に入る前は必ずトレンドが出ている。

だから、トレンド中にレンジに入りそうなタイミングを見計らって浅いストップロスで入るのが1つの対策。(図の赤い線が損切りライン)

え?「レンジに入る場所が分かってたら苦労しない」って?

もちろん僕だって100%わかるわけではないけど、でも「確率が高い」「期待値が高い」っていう場所ならある。それを探すんだ。

まず、僕が上記の取引をするなら絶対に日本時間。日本時間で平穏な日は欧州時間や米国時間ほど大きなトレンドは出ないからね。ブレイクする力がなくて、結構な確率でレンジ相場になる。

次に、エリオット波動で言えば第4波の部分だね。エリオット波動についてはまた別の記事で解説するけど、第4波はレンジ相場や作りやすい性質がある。なので、日本時間で、かつエリオット波動で第4波であって、さらにその前の波が大きければおそらくボラティリティの大きいレンジを作り出す確率が高いだろうということが想定できる。

エリオット波動がわからない人のために書くと、第4波っていうのは長いトレンドの後に出てくる調整の波。レンジや三角持ち合いを作りやすい性質を持つ。なので、「長いトレンドが出た後に反発したら、反発が落ち着いた付近でしばらくレンジになりやすい」と覚えておこう。

レンジ相場での手法(レンジブレイク手法)

最後に、レンジブレイク手法を考えていく。これは勝った時に得られる利幅が大きいから、確かに狙いたくなる。

ただ本当にダマシが何度も何度も入るから、まともにチャートを見ていると狼狽してしまう。恐怖を煽る値動きをしてくるからね。途中で損切りしてドテンしたくなってしまう。

対策として「決め打ち手法」をオススメする。

上の方で、レンジ相場には2パターンあると書いた。そのうちの後者「方向性は決まっているけど急激に動いた後に時間調整をしているパターン」これを狙っていく。

実はこれがレンジブレイク前の手法の部分で書いたエリオット波動の第4波なんだよね。この場合、第5波の方向性は決まっている。レンジ突入前にトレンドが出ていた方向である。これは可能性としてはかなり高い。少なくとも50%超はある。

レンジブレイク手法

そのためダマシが出ても一喜一憂せず、レンジ相場中に良い価格でトレンドの方向にポジションを持ち、レンジのかなり外(ダマシでロスカットされないように)に損切りラインを置いて待つ。いつ抜けるかわからないレンジ相場で、巷の情報のように「抜けた瞬間に入る」は難しい。「方向性を決めておいて、逆に抜けそうになる動きをダマシと決めつけて、浅い損切りで逆張りする」が現実的で再現可能な手法です。成功すれば非常に大きなリターンを得ることができます。

※ロット数は損切りラインまでの距離に応じて決める。具体的には下記の記事を参考に。

後はレンジを抜ける時の乱高下に騙されずに我慢するだけ。これで勝率は半々くらいでもリスクリワードが良い手法になるはずです。

とはいえ、繰り返しになりますがレンジ相場は難しいので、よほど自信がある場合を除き静観しておくことがオススメですね。